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瀬戸内へ・・・「牛窓編」 [岡山]

梅雨入り間際の曇り空の下、車を西へと走らせ向かったのは、
日本のエーゲ海といわれ、青い空がとても良く似合う岡山県東部の牛窓です。
我が家からは、2時間もあれば充分行ける場所でお馴染みなのですが、
ここ数年ご無沙汰していたし、近場でゆっくりできるということで、
20年近く前にも一緒に行った2月の九州旅行以来となる友と二人、
悪天候覚悟の一泊二日のドライブ旅行となりました。

そういうわけで、出発は11時前というゆっくりさで、
休憩なしに車を走らせ到着したのは1時前となってました。
それで先ずランチをしようと向かったのは、牛窓の東町にあるうしまど茶屋潮菜です。

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この道を隔てた前はすぐ海で、そばには小さな造船所があり、
修理でもするのでしょうか?沢山の船が陸揚げされており、
その空いたスペースが駐車場となっていました。

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お店の赤い暖簾が飛んでしまいそうな海からの強風で、
船のすき間を通る風の音か?時折ヒューヒューという、
笛のような音が気になりつつ暖簾をくぐり、注文したのは、
わたしはあなご重の並(1300円)で、友は潮菜御膳(1500円)です。

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並のため、穴子は少なめで白いご飯が目立ちましたが、
見た目よりもサッパリしたタレで、あなご大好きなわたしは綺麗に完食いたしました。
また、友の潮菜御膳にはヒラメの煮付けもついており、
魚が苦手な友の代わりにわたしが綺麗にいただきました~[手(チョキ)]
それとこちらでは箸袋が折り紙のお手製だそうで、どうぞお持ち帰り下さいとのことでしたが、
この箸袋といい、食後にいただいたコーヒーのそばに何気なく添えられた可愛いお花といい、
女心をくすぐる心配りがニクイですね~[るんるん]

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ところで、何やら由緒ありげなこちらは文政元年(1818)に本家の西服部家から分家し、
「若菜屋」という屋号で材木問屋を営み、名主としても栄えた東服部家の経営で、
750坪の敷地には、明治43年から15年間かけて完成したという、
茶屋や裏座敷、そしていくつもの土蔵があるそうです。
ただ、それらは現当主の住居でもあるので目にすることはできませんが、
和風雑貨も置かれた店内の二階をギャラリーとして開放しているのでそちらで、
当時、各地から選りすぐりの良材を集めて建てられ、
今もなお、狂いがないという建物の確かさは垣間見ることができました。

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そうやって食事を済ませ、以前訪れた時には何も知らずにいましたが
牛窓町には、この若菜屋の東町から関町にかけて、しおまち唐琴通りという、
港町として栄えた江戸時代から昭和30年頃の面影を残す町並みがあるとのことで、
降ったり止んだりする雨の中、傘を手に歩くことにしました・・・

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17世紀後半に建てられ唐琴の瀬戸を往く船の安全を見守った燈籠堂ですが、
明治維新後に取り壊され、石垣だけとなっていたのが昭和63年に再建された・・・
との観光協会にいただいたガイドマップを片手にそこから強風の海沿いを歩くかどうか迷っていたら、
ちょうどお散歩中のオシャレな白髪の老婦人と目が合い、
自然に挨拶を交わし道をお尋ねすることができました。
それで観光スポットなども詳しく教えていただき、
お礼を言ってその方に進んで黒く焼いた板壁や土蔵がつづく町並みを眺めながら、
大正4年に牛窓銀行本店として建てられ、その後中国銀行牛窓支店を経て、
今は通りの文化を紹介する街角ミュゼ牛窓文化館まで来たのでした。

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そして横の筋を上がり朝鮮通信使ゆかりの御茶屋井戸へも足を向け・・・

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この御茶屋井戸、案内板によると・・・
牛窓は大きな河川がないために、飲料水の確保は重要課題だったそうで、
岡山藩が藩の外交施設である御茶屋で朝鮮通信使を迎えるために、
承応3(1654)年この井戸を掘ったそうです。
で、その御茶屋というのが先ほどの街角ミュゼ牛窓文化館の前に佇むこの邸宅なのですが、
それはちょうど散歩から自宅へ戻る途中にまた出会った、
先ほどの老婦人の解説で判ったことです~[ひらめき]

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今でこそ空家となってしまったそうですが、
かの老婦人、子供の時に中に入れて貰ったことがあるそうで、
二階の欄干など、それはそれは見事な造りだったと懐かしそうにお話しでした。
また、当時は裏口の石段ギリギリまで海だったそうで、
「船から直接に客人を招き入れたのよ」と、今では数メートル先まで埋め立てられ、
可愛いお花が咲く裏口まで案内してくれました。
でね、これが切欠となり、そこから東町へ戻ろうとする我々を引き留め、
「時間があるならもう少し先まで行きましょう」と、その後も奥様のガイドはつづき、
結局、ご自宅に到着するまでずっとお話がつづいたのありました~[わーい(嬉しい顔)]

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いやぁ~観光スポットに案内板はあるものの、やはりそこにお住まいの方のお話は興味深く、
偶然なこととはいえ、楽しいひと時を送ることができました・・・[るんるん]
そうやって奥様とのお別れで我々の散策も終え、早めのチェックインをすることにしたのでした。

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白亜のリゾートホテルイルマーレ牛窓です。
以前から泊まってみたかったホテルですが、出来ることなら青空の下で泊まりたかった・・・

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日本の夕陽百選にも入るほどに素晴らしい夕日を見ながらのディナーとなる予定でしたが、
それはまたの機会ということで、美味しいお料理に舌鼓したわたし達です~[ぴかぴか(新しい)]

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さくらんぼの食前酒と白魚と白アスパラガスのマリネ、
それにもずくとタコの和風カクテルから始まり、
温かいトマトスープに鯛のオーブン焼き、フィレステーキとつづきお腹一杯!
でもデザートは別腹と、いつものように最後まで綺麗にいただいたのは言うまでもないですね~[揺れるハート]

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部屋のバルコニーからの夕景・・・
この時は雨は止んでたけど、この後から本降りとなり、
ひどい雨風に明日の予定はどうなることかと気にしつつ・・・[眠い(睡眠)]

あしあと(8)  コメント(9) 
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あしあと 8

コメント 9

よしあき・ギャラリー

お友達のお魚をいただくなど、健啖家顕在ですね。^^
瀬戸内海沿岸は何処も漁業、海運で栄えたようで、金に糸目をつけず文化につぎ込んだようですね。
今は寂れているように見えても驚くようなものに出会えるのは地方都市ですね。
by よしあき・ギャラリー (2013-05-31 20:05) 

mint_tea

結構近いんですね~。
ヒラメの煮付けがメインに見えちゃいましたけど、それでこのお値段とは
良心的なのでは。
地元の方との会話も良いですね。
郷土愛が伝わってくるようだし、勉強にもなりますね。
リゾートホテルも素敵。瀬戸内の島々と美しい夕陽なんてロマンチックでしょうね~。
国内旅行では温泉がほとんど必須になっていて、こういう海辺の素敵なリゾートホテルに
泊まる機会はあまりないのですが、たまには良いな~。
倉敷とか久しぶりに行ってみたいです。
by mint_tea (2013-05-31 23:52) 

collet

★tochiさんお立寄りありがとうございます!

★wattanaさんもありがとうございます~^^;
by collet (2013-06-01 12:54) 

collet

★よしあきさんへ
いやぁ~ただの食いしん坊でございまして~(^^ゞ

>瀬戸内海沿岸は何処も漁業、海運で栄えたようで
そうなんですよね・・・
ましてや朝鮮通信使の存在も影響していたようで、
意外といっちゃナンですが、こんな所にこんなモノが!?
なんて、驚かされることがありますね~(+_+)


★mint_teaさんへ
>ヒラメの煮付けがメインに見えちゃいましたけど
あら~そうなんですか!
神戸も同じで新鮮な魚には不自由してないもので、ソコまでは思いませんでしたよ~(^^ゞ
それから付け加えておくと、コーヒーは半額での別料金だったのです。

>瀬戸内の島々と美しい夕陽なんてロマンチックでしょうね~。
本当にね!
前回は素晴らしい夕景に遭遇できたのですが、今回はダメでした。
それからこちらは温泉ではないけど、別棟に大理石の展望風呂があり、
まだ明るいうちに入浴して楽しみました~(^^♪
by collet (2013-06-01 13:15) 

hirohiro

牛窓、行ったことがありません!
こんな素敵な街なのですね。

古い町並みに目のない私、行ってみたいです。

それにイルマーレ牛窓!すてきじゃありませんか?
ほんと外国にきたみたい。
天気がいまひとつだったようですが、写真から
素敵な雰囲気が伝わってきます。
by hirohiro (2013-06-02 16:38) 

たいちさん

「イルマーレ牛窓」には宿泊したことありませんが、昼間に見学したことあります。牛窓と聞けば、このホテルが象徴ですが、素敵な町並みがあるのですね。次回機会あれば、散策したいですね。
by たいちさん (2013-06-03 10:31) 

collet

★hirohiroさんへ
古い町並みといっても空家も多く、 崩れかかった家もあり、
観光のメインとするには、チト寂しいです~(-_-;)
今回は翌日の犬島目当てだったもので立ち寄りましたが・・・

イルマーレ牛窓は今ではファミリー向けのようですね。
この時は平日でしたので静かでしたが夏休みなどは賑やかかも!?
ただ、高台にありますので部屋からの展望は抜群ですよ~(*^^)v


★たいちさんへ
昼間に見学なさったのですね!
高台の上にあるホテルなので見晴らしが良かったでしょう~~(*^^)v
それからわたしは行きませんでしたが、
こちらにもたいちさんがお好きなお寺や神社があるのでぜひどうぞ~~(^^♪
by collet (2013-06-03 14:08) 

collet

★まきさんこちらにもお立寄りありがとうございます!

★yonta*さんもありがとうございます~^^;
by collet (2013-06-08 17:08) 

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by 岡山商科大学は就職や大学院進学に強い! (2019-01-17 14:57) 

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