カスバの女～♪

さて前日、４時間もの遅れが生じたために寄れなかった、
世界遺産のアイト・ベン・ハッドゥーへ行くため、昨夜は真っ暗で何も見えなかった道を戻ります。

へぇ～こんな風だったんだ・・・と、山越えが終わった頃から暗くなったもので、
それまでとはまた違う景色を見て新鮮に感じたのを覚えています。

そうやってじきに到着し、
興味津々でゆっくりとのぞいてみたいお土産屋さんが並ぶ道を足早に下り・・・

目の前に現れたのが日干しレンガで造られた要塞化された村で、
モロッコで１番美しいといわれるアイト・ベン・ハッドゥーでした。

本来なら、迎えに来てくれたロバに乗り、小川を渡って観光するのですが、
何分、前日の４時間遅れがネックとなり、対岸のこちらから見るだけで終わってしまい、
とても残念で、前日のタンクローリーの運チャンを恨めしく思ったわたしです。
それから、ここアイト・ベン・ハッドゥーは沢山のハリウッド映画のロケ地としても有名です。
イギリスの名優ピーター・オトゥール主演の「アラビアのロレンス」に始まり、
主演のラッセル・クロウがこれでアカデミー賞主演男優賞に輝いた「グラディエーター」
そして「ナイルの宝石」「ナイロビの蜂」と、
アフリカを舞台にした映画には必ずと言っていいほどに登場しており、
映画好きな方なら、お馴染みの場所ではないでしょうか？

そうやって、時間の無さを悔しく思いながら、
“ここは地の果てアルジェリア～♪”と、先を急ぐ我々・・・
大小のカスバ（城塞）が点々としている、通称カスバ街道を約４１０ｋｍひた走りに走って、
サハラ砂漠の入口のオアシス都市、エルフードを目指したのです。

途中、休憩に寄ったのはバラの栽培で有名な村、エル・ケラア・ムグナで、
写真のこちらは、今はフランス人オーナーが経営するプチホテルです。
道理で鉄の窓枠も一段とオシャレな感じ！

またお土産屋も併設されており、お土産用か？凝った飾りが目を引くタジン鍋と共に、
砂漠で採れるアンモナイトなどの化石や素朴な作りのカスバの置物などもありました。

そしてこのカスバ街道を走り出すと桜に似た木を見かけるようになったのですが、
これはアーモンドの木で、１月から２月にかけて白からピンクへと花の色が変わり、
５月から７月にかけてアーモンドの実がなるそうです。
それが７月から８月には完熟期をむかえ、黄金色の実となり収穫されるそうです。

そうやって車窓にいろんなカスバや、そこに暮らす人々の日常を眺めながら、
わたし達のバスは“どうせカスバの夜に咲く～♪”と荒野を走り・・・

この日のランチに向かったのは、２００ｍもの切り立った岩壁がそそり立つ
トドラ渓谷のレストランでした。

何でもヨーロッパのロッククライマー達はここを練習場としてるそう・・・

そしてメニューはこれが２度目となるタジンです。
今回のは、色目も鮮やかなサフラン風味でチキンとじゃがいも、
それにレモンとオリーブが一杯入っていました。
ただ、見た目は食欲をそそるけど、チキンが大の苦手な姉は勿論、わたしもあまり食べれなかった・・・

その後、デザートとしてナツメヤシの実とオレンジが運ばれ、
このオレンジが甘くて美味しく、タジンの分もといただいたような？
それから、ナツメヤシの実は煮たのやら干したのやらと、いろんなのがあるそうで、
これは干したので、干しブドウのようなお味でした。

そうやってランチを済ませ、“明日はチュニスかモロッコか～♪”とまたまた走り、
この日の最後の観光場所となったのは、
中国タクラマカン砂漠から西アジア、北アフリカなど乾燥地域にとっての必需品！
間隔をあけて縦穴を掘り、底のトンネルを地下用水路として使用したというカナートです。

現在ではもう使用されていませんが、一部を観光用においてあり、それまで何処にいたのか？
我々が近付くと、急にガイドらしき青年が何処からともなく現れ、
頼みもしないのに、我々がのぞいた穴から入り込み、
一つ向こうの穴から出てくるというデモンストレーション付きでしたが、
チップが生活の支えとなるこのお国・・・
はてさて、あれのチップは何方がお支払だったのか～？

タグ：モロッコ 旅行 旅日記 アイト・ベン・ハッドゥー カスバ街道 エル・ケラア・ムグナ アーモンドの木 トドラ渓谷 カナート

コメント 12

ため息が出ますね~
１．写真が凄く上手なので、あらためて驚きました。
２．こんな景色を見ると人生観変わるだろうなと思いましたが、もう、私は手遅れでした。＾＾；
３．どう見ても、桜ですよ。＾＾
by よしあき・ギャラリー (2010-08-27 19:34) 

ご旅行の部分はブログを分けられたのですね！
モロッコ、憧れです。私は乾燥している場所は苦手（欧州やNZも実はなじまないのです）なので、行くのが難しいかも。こうして記事で拝見できるのが嬉しいです。
遠くに見える白い山々は、アトラスというのですか？
by Bonheur (2010-08-27 19:57) 

鶏肉がダメなんて、もったいないですねぇ～。（笑）
私はチキンカリーが大好きですわぁ～。

ハクション大魔王のような壷が印象的でした。

アーモンドは桜みたいですね。
by 降龍十八掌 (2010-08-28 13:10) 

４つ目の写真は、映画で見覚えありますね。
by たいちさん (2010-08-29 22:22) 

青い空、ア－モンドの花、アイト・ベン・ハッドゥーの建物．．．きれいですね。

4時間の遅れは取り戻せたのでしょうか？

それにしても、その「カスバの女」という唄がよく出てきますが、それは有名な歌なのでしょうか？メロディ－、歌詞ともまったく頭に浮かびません。ここに来て、COLLETさんと同年代だと思い込んでいた仮定に、若干の疑念が湧いてきました．．．

by 雀翁 (2010-08-31 19:42) 

★よしあきさんへ
１．はとんでもないです～単に景色自体が絵になるだけでして・・・(^^ゞ
それから確かに、今でもこんな生活をしている人たちがいることに、
感じることはありました。
でも、日にちと共に薄れてしまい・・・(>_<)
で、、、わたしもてっきり桜だと思いましたよ～～！
いやはや、ビックリでした～(＠_＠;)


★Bonheurさんへ
こちらのブログは写真の保存のためにもと開設したのだけど・・・
さて、どうなることか？(~o~)

それから２番目の写真の奥に小さく写った白い雪山がアトラスの峰々です。
峠を越えると全く景色も変わり、とても驚いたのを覚えています。
とにかく、このツアーは今思うと、弾丸ツアーとも言えそうです～(>_<)
by collet (2010-09-01 14:01) 

★降龍さんへ
鶏肉はね、母からしてあまり好きではなく、、、子供の頃から食べ馴染んでないのも原因かも？
でもわたしは一応、口にすることはあるのですが、姉は絶対にダメなんです～(>_<)

＞ハクション大魔王のような壷が印象的でした
コレ、最高～～(^o^)／
ハクション大魔王ね！そういえば、そんな風な！？
ただ、これは壺ではなくて、コレこそがタジン鍋なんですよ。
ちなみに、△の部分が蓋となり、下はお皿です。
ですから、チキンのタジンの写真に△の蓋が乗っかった図を連想して下さいね。
水要らずで食材からの水蒸気が上にいき、その水滴で蒸すというスグレ物ですよ～(*^^)v

★xml_xslさんお立寄りありがとうございます～＾＾；
by collet (2010-09-01 14:22) 

★たいちさんへ
あっ、やはり見憶えがありますか！
わたしも何処かで見た事あるようで～～(';')


★雀翁さんへ
＞4時間の遅れは取り戻せたのでしょうか？
それは結局、アイト・ベン・ハッドゥーの観光の省略でナンとか・・・
でも、本当に・・・今でもゆっくり観光できなかったのが悔やまれます～(T_T)
うぅ～ん、あの運チャンのせいだ・・・

ところで、「カスバの女」はご存じないですか？おかしいな～？
間違いなく、雀翁さんとは同年代なんだけど・・・(?_?)
あっ、雀翁さんのお好きなフォークではなく、その前のムード歌謡というのかな？
いろんな人が歌ってますが、青江美奈が有名かしら？青江美奈もご存じない？
いえね、うちのお姉ちゃん達がよく歌ってたもので～～
それでわたしは歌詞を聞きながら、
アルジェリア？モロッコ？何処にあるんやろ？と思ってました～(^^♪

ちなみに、ちあきなおみバージョンがここで聞けますのでよければどうぞ～～♪
http://www.youtube.com/watch?v=SU2vZP7PW_E
by collet (2010-09-01 14:44) 

伊勢崎町のお姉さんはもちろん知ってますよ。アンアン言ってましたね。

by 雀翁 (2010-09-01 19:39) 

カスバって城塞と言う意味だったのね
「カスバの女」って歌は、私も知りませんよ。
題名だけ知っていました。
子供心にタブーな歌だとずっと思っていましたから
カスバ＝蓮っ葉＝場末等と言うイメージでした。
ちあきなおみも、あんあんのお姉さんも
子供は歌っちゃイケナイ歌だったような。

タジン鍋、この秋買ってみようと思います。
この暑さでは、秋が来るかどうか～
鍋なんて熱くて考えたくもないけど～

避暑地の旅行のお話も楽しみにしています。
by シェルティ (2010-09-01 23:54) 

ラクダの横で休んでいるおっちゃん？の空の色と同じ
鮮やかブルーのスカーフが良いですね。
この写真、モデルを雇ったようです！
どの写真も空の色が素敵に蒼いです！
by シェルティ (2010-09-01 23:57) 

★雀翁さんへ
そのアンアンのお姉さんも歌ってたのですが、
やはりご存じなかったですか・・・
あっ、雀翁さんはオマセなわたしとは違ってたんでしょうね～(^^ゞ


★シェルティさんへ
題名をご存知でしたらそれでＯＫです～～♪
とにかく、シェルティさんのイメージ通りの歌ですし～～(~o~)

それから、タジン鍋は水を入れないので、
我々の冬の鍋とは違うように思うんだけど・・・

＞鮮やかブルーのスカーフが良いですね
モロッコにはわたしの好きなブルーが氾濫してました。
時間があれば、ジックリと雑貨も見たかったです～～(T_T)

by collet (2010-09-02 17:11)